前回、ペン字を学んでよかったと思うことを挙げましたが、
その一つに
自分は自分でいいと思えるようになった
ということがあります。
これは学び始めた頃ではなく、数年経った最近思うことです。
ペン字を学び始めて、初めのうちは
「あんな字が書けるようになりたい」憧れが強かったり、
逆に、「全然書けなくて、私はダメだ~」とか、
思ったりもしていました。
(書道でもそんな時期がありましたが、
先生が亡くなって以降、今は筆はただ楽しみで持っています)
その時期が過ぎると、
私の場合ですが、今はただ淡々と自分と向き合って
日々書いています。
もちろん、こんな字が書けるようになりたいという
目指す目標のような字はありますが
それは続けた先の結果であって、
私の今の感覚としては、
「今書いていること、学んでいる過程を楽しめるようになった」
そんな感じです。
自分に集中していると、
周りのことは気にならなくなってきました。
人の字と自分の字を見比べることはあっても、
それは落ち込むための要素ではなく、
自分の字の上達のための目習い。
そう素直に思えるようになりました。
あと、普段あちこちからやってくる情報の波に
頭がパンパンになったりすることもありますが、
書いている時間は今ここに集中していられます。
それが私にとっては心地よく、
これでいいんだという安心感に包まれる気がします。
うまく伝わっていないかも知れませんが、
静かに手書きで字を書く時間は
私にとっては心を整える時間でもあるんだなと
改めて思っています。
ペン字は取り組めば取り組むほど、
面白く奥が深いです。
ぜひ数年単位で学んでみられることを
おすすめします。